こんにちは。
京都市上京区の同志社大学の近くで、週4時間だけひっそりと
営業している自家焙煎コーヒー豆専門店、4ADJ1 Coffee Roaster の
ADJ1です。
ここでは、自宅で普通にドリップして美味しいコーヒーを
飲むために、ちょっと知っておくと良いことなどを、
ポイントを分けてお知らせします。
そんなわけで「お家で美味しいコーヒーを愉しむコツ」の
第1回目は
“コーヒー豆は自家焙煎店で購入すべし”
です。
いきなり、我田引水な話かよッ!と言われそうですねw
でも、これはとても大事です。
コーヒーの美味しさについて語るとき、
「淹れたて」「挽きたて」「焙煎したて」いくつかのフレーズを
耳にします。
もちろん、これら以外の要素(例えば、コーヒー豆の品質とか)も
あるんですけど、今回は、この3つの要素について、
お話をしていきます。
この3つの要素、実は全て「コーヒーの美味しさ」に影響します。
でも、重要度がそれぞれ違います。
僕なりの答えを先に書くと
「焙煎したて」>「挽きたて」>「淹れたて」
という順位かなと思っています。
重要度の低い順に説明していきます。
◆「淹れたて」について
正直なところ、これはそれほど重要ではないかなぁと思っています。
コーヒー豆によっては、淹れたてよりも、少し冷めた頃に飲むほうが、
そのコーヒーが持っている複雑な味がしっかりと感じ取れたりする
ケースもよくあります。
ちょっとズレますが、そもそも「温度」というのは、曲者です。
ものすごく冷たい、ものすごく熱いについては、温度の影響で、
人間の舌がちゃんと感じ取れないということが起こるからです。
キンキンに冷えた白ワイン、ひと口目はとても美味しかったのに、
お喋りに夢中になっていて、しばらくしてから飲むと「あれ?」と
思った経験はありませんか?
これは、舌が普通に感じ取れる温度になったことによって、最初は
感じなかった雑味や渋さなどの嫌な要素も感じ取ってしまった結果、
最初は美味しかったものが、全然美味しくないに変わるという
パターンです。
もちろん、ランチに無料でついてくるような、淹れてから長時間
ウォーマーで煮詰められていたような状況だったり、そもそもが
どうしようもないコーヒー豆でない限り、そこまで気にしなくても
よいかなと思います。
上で述べたとおり、美味しいコーヒー豆で淹れたコーヒーなら、
あえて少し冷ましてから、味わっていただきたいくらいです。
◆「挽きたて」について
これは、かなり影響度の強い要素です。
コーヒー豆の劣化は、酸化反応です。焙煎によって発生した炭酸
ガスが、空気中の酸素と反応して酸化することによって、
コーヒーの良い香りもどんどん失われていきます。
逆に、苦みの要素は、酸化によって失われにくいため、
時間経過とともに、苦みの要素が残り、香りの要素が失われた、
「苦いだけのコーヒー」が仕上がっていくわけです。
この酸化反応は、コーヒー豆を焙煎した瞬間から起こりますが、
この時、重要なのがコーヒー豆が空気に触れている表面積です。
表面積が多いほど酸化する速度は早くなります。
では、挽く前の豆の状態と、挽いた後の粉の状態、一体どちらが
表面積が大きいでしょう?
考えるまでもなく、答えは粉の状態です。
これが、当店でお客様に「できるだけ豆で買ってください」と
お伝えしている最大の理由です。
とりあえず、高いものでなくてよいので、ミルを購入して、
コーヒー豆が挽ける環境を作ってください。
◆「焙煎したて」について
ここまでの説明をお読みいただいたあなたは、もうお気づきですよね。
コーヒー豆の劣化を招く「酸化」は、焙煎直後から始まります。
これは、地球上で空気に触れる環境である以上、変えようがありません。
ならば、少しでも酸化が進んでいない状態のコーヒー豆を確保するには、
その場で、今、焙煎したコーヒー豆を購入するのが手っ取り早いという
結論に至るのが必然です。
まとめると、
どんなに「淹れたて」のコーヒーでも、劣化しきったコーヒー豆を
使っていたら、美味しくなるわけがありません。
どんなに「挽きたて」のコーヒー豆でも、焙煎から長く時間経過して
いたら、すでにコーヒー豆自体が劣化しています。
なので「焙煎したて」のコーヒー豆を使って、入れる直前に挽いて、
丁寧に抽出するのが、美味しいコーヒーを愉しむための基本中の基本
ということになります。
出荷日に焙煎してお届けする当店のWEB SHOPは、以下です。
https://4adj1.shop/
もしよろしければ、お試しください。
※日曜日に焙煎&出荷なので、毎週金曜日までに、ご注文をいただけると
非常に非常にありがたいですm(_ _)m
余談ですが、ご質問が多いので、ここに書いておきます。
「4ADJ1」の読み方は「フォー・エー・ディー・ジェイ・ワン」です。
店主の名前「ADJ1」の前に「4=for」が付いている、つまり、私用の
珈琲焙煎所という意味です(笑)
私が実際に自分でも飲みたいと思う美味しいコーヒーだけを販売する
という思いを込めて、こんなふざけた屋号になりました。すみません。